6月20日に開催された「憩いと集い」イベントに出店されていた、HEARTYDECO代表の菊池奈央子さんと田中恵子さんにお話を伺いました。
HEARTY DECOさんの活動は、発災後に避難所となった北部レクリエーションパーク(通称「北レク」)がスタートでした。菊池さん、田中さんともにそこに避難した被災者でしたが、開設当時混乱状態にあった避難所運営の中、自主的に被災者自身がいろんな役割を担ったと振り返ってお話されます。
菊池さんがSNS等を駆使して必要物資、特に女性にとってあったら嬉しい生活用品を入手し配ってくれたことに、赤沼地区で被災した田中さんは「とても有難かった」と振り返ります。
「やっぱり女性はシャンプー一つとってもこだわりがあるじゃないですか。避難生活だから自宅と同じようにはいかないと思いつつ、自宅が流され精神的にもダメージを受けている被災者にとって身だしなみも思うようにできないことでさらに気分も沈みがちになります。そんなとき、菊池さんは女性が好むちょっと高いシャンプーやリンスを入手して自衛隊の風呂に置いてくれたんです。そんな心遣いが嬉しくて。」と田中さんは語ります。確かに、同じ女性としてとても共感できるエピソードです。
そうした避難所での活動を皮切りに、物資の調達・共有や子どもの見守り支援、コミュニティスペースの運営、そして公民館での食事を通じた交流など居場所づくりの活動を中心に行ってきました。
その後、西三才に拠点を設け、被災者も支援者もみんなで一緒に作って一緒に食べる、という活動をされていましたが、コロナウィルスの感染対策のため現在は配食サービスに切り替え、活動をされています。
HEARTYDECOさんの「DECO」には、「デザインをコーディネートする」という意味があるそうで、地域のつながりを大切にして一人一人の多様性に寄り添い活動することが、HEARTYDECOさんが描く地域デザインに近づく活動なのかなと思いました。
今後は、独居のお年寄りや一人親家庭の子どもの見守りなどの活動にも重点を置き、暮らしやすい社会にするための活動を展開していきたいと意欲的にお話されていました。
-取材日:2020/6/20-