<助成団体活動取材ノート> Vol,26 特定非営利活動法人 長野スポーツコミュニティクラブ東北

左から、藤巻さん、髙橋さん

長野スポーツコミュニティクラブ東北(以下、長野スポコミ東北)は、平成12年に文部科学省が始めた「総合型地域スポーツクラブ」育成事業をきっかけに協議会として設立し、東北中学校区の住民等に幅広くスポーツの魅力を知ってもらうために活動をスタートしました。

その後、東北中学校の一角にクラブハウス兼事務局を置いて平成24年にNPO法人となり、子どもたちの遊びの機会創出や、ミニバス指導などの活動をしています。

事務局の藤巻敏子さんと髙橋一男さんを訪ね、現在の活動のお話を伺いました。

活動の柱として実施している「アドベンチャーワールド」は、長沼地区を中心に毎週1回、幼児~小学校3年生くらいまでの子どもを対象に、放課後の遊び場として気軽に遊べる機会を提供しています。

「『群れて遊ぼう』がテーマなので、私たち大人がなにか指導するわけではなく、子どもたち主体でその時々で決めた会長、副会長を中心に、その日何をするか決めています。」と高橋さん。年齢が違う子供たちが一緒になって遊ぶことで、団体行動の学びの場にもなっているといいます。

ところが、令和元年台風19号で会場としていた長沼体育館や事務局のある東北中学校が被災し、トランポリンなどの遊具も流されてしまいました。

長沼地区ではほとんどの住民が地区外へ避難している状況の中、被災した子どもの居場所や体を動かす場の確保が課題となっていました。そこで、長野スポコミ東北では、保護者等の協力を得て長沼小学校の体育館の泥を排出し、被災後1か月足らずでスポーツイベントを開催するなど、子どもがスポーツに触れる機会の創出に尽力してきました。ただ、残念ながら3月以降はコロナウィルス感染症の感染拡大により、しばらくは活動休止にせざるを得ない状況となってしまいました。

「アドベンチャーワールド」は、昨年夏ごろから長沼小学校校庭で活動を再開し、現在は長沼小学校体育館で毎週金曜日に開催しています。今は、6年生ぐらいまでが参加しているそうですが、人数は30人程度と多い時の50人くらいから比べると少ない状況です。まだ避難先から地域へ戻ってきていない住民が多いのです。

「長沼小学校の体育館は手狭でずっとそこで活動を続けるのは難しいと思いますが、それに代わるものが今はありません。それと、学生のボランティアさんにも活動に参加いただきたいのですが、公共交通機関がない場所なので足の確保ができず声をかけられない状況もあって。」と藤巻さんは今後の活動の在り方について思いを巡らせます。

長野スポコミ東北はじめ、地域で活動する皆さんが方向性を見定めて活動することができるよう、復興に向けての様々なアクションが加速することを願います。

-取材:2020.11月-