<助成団体活動取材ノート> Vol,14 Hope Apple(穂保被災者支援チーム)

長野市津野にあるHope Appleさんの活動拠点にお邪魔し、代表の太田秋夫さんとコーディネータ-の青木恵さんにお話を伺いました。

太田さん(左)と青木さん(右)

太田さんが被災者支援に関わったきっかけは、10月14日に長野市三才の北部レクリエーションパークで開催予定だった、毎年恒例の「ウェルカム三才児まつり」を主催者側として準備を進めていたところ、台風の接近により10/12の夜から祭り会場が避難所になってしまい、祭り用のブルーシートなどを急遽避難者用に提供するなど祭りの準備がそのまま被災者支援に切り替わったという経緯があったとのことです。

被災後一週間後には穂保高台避難公園での炊き出し支援や救援物資の提供を始められましたが、作業やボランティアの対応で拠点まで来られない被災者の方には個別に配達したり、ボランティアの方々へも炊き出しを行うなど、現場のニーズに応じて臨機応変に支援活動をされていました。

「ボランティアへの炊き出しは、賛否いろんなご意見がありました。でも、被災者の方に代わってお礼を伝えるつもりで感謝の気持ちを込めて私たちはやっていたんです。」と太田さんはおっしゃいます。

救援物資はSNSでも呼びかけてその時々で必要なものを調達されていましたが、「洗濯ができない」という被災者の方の声を受けて、ダメもとで移動式のランドリーカーに要請したところ、なんと九州から駆けつけてきてくれて、2週間無料で提供することができたというエピソードも話してくださいました。どんな車だったのか見てみたかったです。

避難所が閉鎖された後は、被災住民の方々のそれまでのつながりが希薄にならないようにするため、集いの場(サロン)を津野、赤沼、保穂の地区ごとに開催されてきました。2月以降になると、住民主体の集会などの活動が活発になってきたとのことで、徐々に住民の活動を支援する動きになっていったそうです。

コロナウィルス感染症の影響で、集いなどの人が集まる活動は自粛を余儀なくされましたが、3月下旬に活動拠点として津野地区に整備した団体の事務所では、住民の方の相談や新たな活動展開の企画を練ったとのこと。その企画が6月に開催した土壁再生のワークショップや沿道を花で飾るプロジェクトにつながっています。

これからも、住民グループや区、住民自治協議会と連絡調整を密にして復興の段階に合わせた活動を継続していくと熱く語って下さったお二人でした。

-取材日:2020.6.22-