「憩いと集い」イベントに翠翔会さんと共催されていた古里こどもカフェの米澤八重子さんにお話を伺いました。
米澤さんは昨年4月に古里こども食堂の運営を開始され、ご家族3世代とスタッフの皆さんで富竹のデイサービス内で老若男女、地域を問わず一緒に昼食を作り食事をいただく活動をされてきました。
台風19号の被災後は、ご自身たちにできることを模索され、いろんな人に呼びかけたところ多くの物資が集まったそうです。取材に伺ったイベント当日も、お弁当の配布の横では、たくさんの素敵な衣料品が所狭しと並べられたり、歯磨き粉やシャンプーなどの衛生用品も並んでいます。来場された方に手渡しながら「申し訳ないんだけど一種類一個ずつにしてね。みんなに分けてあげたいから。」と優しく話しかけます。
「衣料品はね、ブティックの方がこんなにたくさん提供してくれたの。私たちは単に物を配ってるんじゃなくて、提供してくれた人の気持ちを届けたいと思ってやっているの。」。支援活動をされている方からたびたび耳にする「気持ちを届けたい」というキーワード。物を渡すこと、食事を提供すること、さまざまな行為を媒介として、多くの人が応援していることを知って頑張ってもらいたい、そんな気持ちが伝わってきます。
こども食堂は、コロナウィルスの影響でしばらく活動ができない状態が続いていましたが、7月からは事務所に併設された部屋で予約制にするなど工夫しながら再開したいとのことです。子どもからお年寄りまで、多世代が交流したり、学校が違う子どもが集ったり、子ども同士が学習を教え合ったりと、いろんな交流が生まれる場所はとても大事だと米澤さんは言われます。
「でも、数百円が払えなくて食堂に来られない、というお年寄りもいたりするの。その時は、来れないなら仕方ないんじゃなくて、毎日ご飯を買うよりお米を炊いたほうが安いよとか、生活を一緒にサポートすることで少しでも節約につながって、来られるようにすることが本当の支援だと思うの。」
「支援」とは何かを考えさせられる米澤さんの深い深い言葉でした。
-取材日:2020.6.13-